夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

左心低形成症候群、単心室症等に対する幹細胞移植の治験が実施されています

心臓病児に幹細胞移植、実用化へ治験開始…岡山大と日本再生医療 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)

5月のニュースですが。

 先天性の重い心臓病の子どもに、手術の時に採取した本人の心臓の幹細胞を培養して移植し、心機能の改善を図る治療の実用化に向けた臨床試験(治験)を、岡山大学病院と再生医療製品の開発などを手がける日本再生医療(本社・東京都)の研究グループが来月から始めることを明らかにした。

主に左心低形成症候群、ないし単心室の子を対象として、姑息手術の際についでに心臓内の幹細胞を取り出して培養しておき、 増えた幹細胞を冠動脈に移植して心筋のポンプ力を高める事を目的とした新しい治療の臨床試験を行います、というニュース。

岡山大学といえば、左心低形成症候群患者なら誰でも知ってる佐野俊二先生*1で有名ですね。研究の責任者は王英正教授(京都大学から佐野先生に招聘された教授)。webで拾える情報を読みあさっていた時にこの自己心臓内幹細胞移植療法が2011年から研究されていた事を知り(小児の心筋再生医療 臨床研究で安全性と有効性を確認-岡山大が進める世界初の治療法- - 国立大学法人 岡山大学)、今後に注目していたが、2019年から標準医療に組み込まれる事(保険適用になるという事)を目指している、と記事にはある。えっ、早い!

ノルウッド手術の直後に出た記事で、はる君には間に合わなくて残念に思う気持ちが正直半分……。でも明るいニュースだ。左心低形成症候群の子どもが一人でも多く元気に過ごせると嬉しい。

今回の治験に至るまでのニュースをまとめたページがあったのでご紹介。

 再生医療Today

ところで、佐野先生アメリカ行っちゃうというニュースも。岡山大の佐野教授、米研究所へ 山中氏が上席研究員の再生医療の拠点 - 産経ニュースあなたの広めてくれた佐野手術で、今日もはる君は元気です。ありがとうございます。

*1:ノルウッド手術を行う際に同時に施すRV-PAシャント(右室-肺動脈短絡。佐野手術、佐野シャントとも)を世に広めた。