夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

検査結果(2016/08緊急検査入院)

昨日までの出来事

2016/08/08

昨日は普段なら高速で40分の所、1時間半かけて自宅に19:30着。旦那は兄二人の世話のため家に残り、私だけ電車で病院にUターン。21:20に最寄駅に着いたけど空腹だったのでとりあえず遅い晩御飯。ドラッグストアでオムツを買って病院に22:00着。

私が病院を離れている間、はる君はよく泣き、ミルクはほとんど飲まなかったそうだ。病院でデフォルトで使用している乳首はピジョンの一般的なものだが、家ではピジョンの母乳実感という商品を使っているので、慣れてない乳首に戸惑っていたのかな。

サチュレーション*1は酸素吸入の結果、70台にまで復活していた。唇は青い気がするけど、顔色は…良く……なったか?

正直よくわからない(・_・;

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今回は追加料金なしの個室。大部屋は気を使う反面、お母さんたちの間で励ましあったりして気がまぎれる部分もある。個室は気楽だけど孤独だね。

部屋の壁から出ているチューブから酸素が供給されているので、個室の外にもロクに出られないのだ。院内ひきこもり。

夜も遅いのでさっさと就寝した。つもりだったけど、UPによると3時間39分しか寝ていなかったみたい。

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地獄のミサワみたいに「かーっ、寝てねー!」とか言う訳じゃないけど、赤ちゃんのママはみんな睡眠不足

はる君は何度か起きたが、個室だから同室の人に泣き声で迷惑をかける事はなく、そこはよかった。

CT実施

2016/08/09

朝イチの検査をしてくれる事になり、6:20にはミルク・母乳はストップして点滴に切り替え。CTの造影剤を入れる為のこの点滴は、検査後にミルク・母乳が飲めたら終了になる。

検査実施1時間前に眠くなるお薬を飲んだのに、CT室へ向かう途中、目がパッチリと開いてしまった。だ、だいじょうぶ?看護師さんと先生に引き渡して廊下で見守るが、全然泣き声は聞こえない。大人しくしていてくれてるのか、はたまた扉が分厚いのか。

スムーズに検査は終了。目は開いてるけど、なんかぼーっとしてるな?

「あ、お母さん、眠くなるお薬を追加させてもらいました」

あら。やっぱそうよね〜。

後は解析して主治医の意見を聞いて帰る。緊急手術にならなければ良いんだけど。念の為3〜4泊分の支度はしてきたから、入院が延長になる分には構わない。緊急手術になるという事は、それだけ状況が逼迫しているという事だから、最終的な根治術であるフォンタン手術へすすむ為のコントロールが不良という事じゃないか、と思うのだ。

フォンタン手術の条件

詳しい事はいつか別エントリにしたいが、フォンタン手術適応になる左心低形成症候群のうち、実際に手術ができるのは60〜70%だと言う。これは主治医にも言われたし、インターネットで調べても概ねそのようだ。

重要な条件は2つ。

  1. 心室の動きが元気である事
  2. 肺動脈の太さが十分あり、肺血管抵抗(肺への血の流れやすさ)が十分低い事

生まれてすぐにはフォンタン手術は出来ない為、姑息手術*2を行って身体の成長を待つ。左心低形成症候群の場合、はる君も受けたノルウッド手術&これから受ける予定のグレン手術が姑息術にあたる。

心臓と肺動脈の発育がちょうどいい感じになるようにがんばっているのです。

結果

午後、病棟ではる君の寝顔を見てのんびりしていたら先生に呼ばれたので結果を見てきた。

術前にも見た3Dモデルで映し出された心臓を見ると、検査前の先生の予想通り、右室と人工血管の繋ぎ目が少しすぼまっていた。また、人工血管と肺動脈、肺動脈が両肺にY字路に向かう所も少し細く変形している。

今日のカンファレンスで方針を相談して決めるが、バルーンですぼまりを広げたほうが良さそうだ、と言われた。ただし、自前の血管は比較的バルーンで広げやすいけど、分厚い筋肉である右室と伸縮性の無い人工血管の繋ぎ目は広がりにくいとのこと。

実際に画像を見たが、酸素投与だけで何とかなるとは素人目にも思えないので、悩むまでもなくカテーテル治療をお願いした。

「あ、カテーテルした時に条件が揃ってれば、グレン手術やりましょうか!」

えっ、早くないですか

ノルウッド手術直後は、生後6ヶ月・体重が6kgを超えた頃にグレンするって話だったので、ちょっとびっくり。

最終的な方針は明日また説明があるけど、とりあえずバルーンカテーテルまでの1カ月は自宅で酸素吸入して待つ事になった。

 

昨日中に更新しようと思ったけど、いつの間にか寝てた。今の所、元気です!

*1:酸素飽和度。 血液中に酸素がどれくらい溶け込んでいるかの値

*2:最終的な根治術に至る前に姑息的に行う手術。手術を行っても完治には至らず、場合によるが疾患が増える事もある。重大な症状を緩和して、より良い条件で最終手術に臨むために行う手術。