夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

病棟2日目・その2【VAC療法・痛い話閲覧注意】

途中まで書いてた記事が消えてしまった。ので書けたとこまでをその1として分割した。くそっ。

VAC療法

※痛い話閲覧注意
はる君、チューブが増えて帰ってきた。
そのチューブの先には見覚えのない機械が繋がっている。

機械はコトコトと音を立てている。

まずは先生の話を聞こう。
Dr.エノモト(仮・イケメン):

  • 「皮膚は完全に塞がっていた」
  • 「皮膚の下の組織が、滲出液によって全然くっつかず、空洞になっていた」
  • 「傷口に手をかけて左右に引っ張ると、くっついていない所の上の皮膚がぴりぴり裂けた。5cmくらい」
  • 「今回VAC(バック)療法を行う事にした」
  • 「傷口にそった形にスポンジを切る。ちょうど舟のような形に」
  • 「スポンジを傷の中に入れて、上から大きなスポンジをもう1つ置く。さらに上にシートを被せた」
  • 「そのシートの上にチューブを当てて機械で吸い込み、陰圧にする」
  • 「これで傷口の組織が盛り上がり、滲出液も取り除かれるのでくっつきやすくなる」

とか、何だかすごい事を言っている。


ドレーンとは違い、かなり能動的に吸っていく感じ。ぼかしは入れたけど痛々しい

VAC療法とは

この療法は、患部環境を被覆し管理された負圧を掛けることによって、慢性の局所創傷の治療を促進させる医療技術であり、被覆材を使用して患部を密閉し、吸引ポンプに接続する。

wikipedia:陰圧閉鎖療法
初めて聞いた。Wikipediaからの引用を続ける。

陰圧閉鎖療法では、傷は治癒を促進するため特殊な保護材で密閉され負圧が掛けられる。持続的に負圧をかけることによって肉芽が創床から引き出され、患部の血行と組織の形成を促進し、創傷の治癒を促進するとされている。

ほうほう。エノモト先生から受けた説明とほぼ同じ。

この治療法(特にKCIのVAC療法)の適応症を次の範囲にまとめている。糖尿病性の脚部潰瘍(いわゆる「糖尿病足」)、複合性脚部潰瘍、胸骨部裂開創傷、腹部開創傷および外傷性の創傷である。

太字強調は引用者による
看護師さんは、大人にはよくやるけど、はる君みたいな赤ちゃんには珍しいと言っていた。

これで良くなって欲しいな。
骨が見えてた(実際には透けてた)なんて、今まで痛かったろうに。

内科的主治医のシマノ先生(仮)も来た。
「おお……はる君アイアンマンみたいになって……」
アイアンマンて( ^ω^ ;)

眠れた夜

VAC療法を施された後の機嫌の悪さには少々閉口したが、なんとか夜が来た。
看護師さんと相談し、今夜は傷の痛みがあるはずだからとトリクロ(睡眠薬)を入れてぐっすり眠ってもらった。
平和。圧倒的平和。

静かな夜に考えること

障害のこと、差別のこと、自分が感じる自分自身の発達の偏りのこと、色々胸に去来するのに、すぐに散り散りになってしまう。
書き始めたもののまとめられず、中途半端で放置している記事は20個位ある。わたしの部屋のように頭の中も散らかっている。

育児をしていると、幼かった自分の姿がふいにフラッシュバックする事がある。
それは不快な事柄もあれば、幸せだった幼い自分の姿を大人のわたしの目で見ている時もある。幸せな記憶であっても、二度と戻ってこない日々だ。

どうしてあの頃、親に一番愛されていた記憶なのに忘れてしまうんだろうな。
このあたりまで来ると、なんだか面倒になってわたしは考えるのをやめる。