NICUに通いながら完母にする為にした事
今日はおっぱいの話です。
と言っても、赤ちゃんが飲む母乳の話ですよ。真面目な話です。少々長めですので、必要がない、もしくは興味がない方はお読みにならない方が時間を有効に使えます。
さて、ようやくほぼ完母で行ける見通しがたちました。日中は2〜3時間毎、夜間は3〜4時間毎に授乳をしており、1日トータルだと8〜10回程度の回数です。5ヶ月にしては多いのですが、体重はまだ5kgに満たないので、挽回しようと思ってのこの回数になりました。母乳はミルクに比べて消化が良いとされており、腹持ちが悪いのも関係しています。
せっかく頑張ったので、どういう事をしていたかを書いてみます。あくまで個人のケースなので、参考程度にしていただき、お困りの時は必ず出産した病院に相談して下さい。
また、決してミルクを否定するものではありませんし、現在はる君は一日一回はミルクにしています(これはリスク回避の為でもあります。わたしが倒れた時にはミルクにならざるを得ないのです)。
- 1.三時間毎に搾乳する
- 2.赤ちゃんの匂いを嗅ぐ、泣き声を聞く、触れる
- 3.やる気を保つ
- 4.水分はたっぷり摂る
- 5.身体を温める
- 6.身体を安静にする
- 7.バランスの良い食事
- 生後2ヶ月で初めての直接授乳できた話とか
- さいごに
※1〜3までがNICU通いのお母さん向けです。4以降は一般的な母乳育児と共通です。
1.三時間毎に搾乳する
まず、基本はなるべく頻回に搾乳する事です。3時間以上間隔を開けない方が良いと言われています。夜間寝る時もタイマーをセットして搾乳するのが良いです。
最初からじゃーじゃー出る人はいるのかな?わたしの場合最初は1〜2cc、とかそんなレベル。それでok。この時点で焦る必要は無い。初産などで経験が少なければこの時点で「全然出てない!」と慌てるかも知れませんが大丈夫です。
絞り方に自信がなければ、産後の入院中に助産師さんにやってもらおう!
初乳ってとっても大切なので、薬を飲む時に使用する小さなカップにほんのちょっぴりずつでもいいからとにかく出します。ひねり出します。ただ、正しいやり方でないと乳腺や乳首が傷付く可能性もあるので、不安ならやっぱり助産師さんに聞きましょう。
初乳が徐々に出るようになってきます。そうなると手絞りでは間に合わなくなるのと、乳腺を痛めるかもしれないので搾乳機を使っていきます。
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搾乳量を増やすには、限界まで絞る事が大事です。逆に、減らす時には胸がスッキリするまで搾ってしまうと逆効果です。
とにかく、夜間の搾乳が大事です!
搾乳→母乳をパックして冷凍→搾乳機洗浄・消毒、というのが結構大変。洗浄は欠かせないけど、夜間は母乳パックはサボってしまうのもいいと思います。
2.赤ちゃんの匂いを嗅ぐ、泣き声を聞く、触れる
産後のお母さんは24時間NICUに立ち入りが出来たので、暇を見つけては面会に行って、匂いを嗅いだり、おててをナデナデしていました。
「あ、おっぱいが出そう」と胸がツーンと痛くなるのを“催乳感”と言うんだけど、泣き声は結構催乳感きました。
はる君が産まれた病院は、“産声アルバム”というユニークなサービスがあって、産まれた時の声を録音した物をくれたので、搾乳する時に聞いていました。
NICUで面会した時にはカメラでたくさん撮影して、動画も撮って、それ見ながら搾乳とかも試しました。
あらためて想像すると絵面はおかしいけど、真剣だったのよ!
3.やる気を保つ
これが一番大切で、かつ一番難しい事でした。
赤ちゃんがNICUでお母さんと離れ離れな上に、場合によっては生きるか死ぬかの瀬戸際にあったりします。本当にストレスで母乳の分泌が悪くなるのですが、この状況でリラックスなんて無理無理!
どうやってモチベーションを維持したのかと言うと、信じる事だったのかもしれません。「信じ込む」といった方が正確ですね。
ここで幸運だったのは、わたしは既に二人を母乳で育てていたという事実があった事です。だからこそ自分が母乳が出る事を強くイメージ出来て、あきらめずにすみました。
それでも二ヵ月という長さは結構ギリギリで、3時間毎の搾乳が出来なくなっていたり、分泌量が減ってきたりして、次第に自信とやる気をなくしかけていた頃でした。
4.水分はたっぷり摂る
カフェインの摂り過ぎには注意して、意識して水分を摂っていました。ただし、アルコールは乳汁に移行してしまうので授乳期間は絶対NG!赤ちゃんがおっぱい終わるまで我慢だ!ビール飲みたい時はミルクにしよう。
おすすめは、温かい麦茶、常温の十六茶・爽健美茶などの麦茶ベースの飲み物。他に出産の時に飲んだラズベリーリーフティー(分娩時間が短くなると言われる)が余っていたのでよく飲みました。1日に2l以上は何か飲んでいました。授乳すると喉がすごく乾きますから、そんなに苦行ではないと思います。
冷たい飲み物は身体を冷やすからダメ、コーヒーにはカフェインが入ってるからダメとよく言われますが、どっちも極端に飲み過ぎなければいいだろうという事で、おやつと一緒に1日一杯だけアイスカフェラテも楽しんでいました。
そういうのが気になる方はやめておいた方がストレスにならないと思います。
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他にも色々と飲みましたが、また別の機会に。
5.身体を温める
母乳は血液から造られるので、身体が冷えて血行が悪くなると出も悪くなります。シャワーで済ませず、必ず湯船に肩まで浸かります。お風呂の後は身体が温まっていてリラックスしていたので、たくさんおっぱいが出ます!
朝イチに次ぐボーナスタイムなので、張り切って搾りましょう!!
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病院にも、膝から下を温められる足湯用バケツがありました。
ところで出産後に冷たい水を触ったら、経験したことが無いような悪寒が走るんですけど、あれ何でしょうね?夜中、搾乳機洗おうとしたら一度だけ立てないほどの悪寒に襲われてぶっ倒れました……
6.身体を安静にする
安静っていうのは、・身体を横にして ・布団に入って ・できれば寝る事ですよ。
身体を起こしてソファーでスマホぽちぽちしても休んだことにならないわよ!……と思うのです。
7.バランスの良い食事
当たり前と言われれば当たり前だけど、これが難しいんですよね!
妊娠糖尿病になったので、考え方としてはその時の食事の延長で、・野菜多め・たんぱく質をしっかり摂る、を意識していました。和食には特にこだわらなかったのですが、人によっては脂肪の多い食事や乳製品(生クリーム等)でおっぱいが詰まるようです。食事の内容が乳汁に関係するという説が昔からよく言われていましたが、最近では食事の内容は関係ない説も広まるようになってきました。
ちなみにわたしが長男を出産した産院は「食事内容は乳汁の組成に関係ないよ」派でした。わたし自身も生クリームやこってり洋食では詰まらなかったのですが、なぜだかカレーライスだけは乳がカチカチになります。
食事は長くなりそうなので、妊娠糖尿病の時の食事と合わせてまた違う機会に。
生後2ヶ月で初めての直接授乳できた話とか
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ここでも書いた通り、はる君は生後2ヶ月でようやく直接母乳が飲めた。もちろん、わたしも頑張っていたけど、はる君の吸啜力(きゅうてつりょく)の強さが大いに関係していたはず。
諦めなくて良かった。正直このタイミングで乳首から飲めなければ諦めようと思っていた。努力が報われた瞬間だった。
はる君は生後数十秒でわたしから離され、生命を繋ぐ為の薬を投与されNICUに直行していった。
カンガルーケア?無理無理。
長男の時と次男の時はカンガルーケアして、生まれてすぐにおっぱいあげたよなあ……と悲しくなってしまい、泣いた。
さいごに
NICUに入った赤ちゃんの母乳育児を成功させるには、お母さんの根性だけじゃできない要素もあります。今回成功したのは運もあるのです。わたしが経産婦で、既に二人を完母で育てている事もその“運”にあたります。
☆幸運要素☆
- 自分が、母乳が出る体質であると分かっていた(体質というのは常に一定ではありません。諸刃の剣で、諦めきれずに苦労した可能性もある)。
- 二人を母乳で育てた事で、乳首が適した形に育っていた。そうなのよ、あまり言いたかないけど、乳首も育つのよ……。
- はる君自身が、強い吸啜力を備えていた事。何せ、それまで弱い力でも飲める哺乳瓶か、鼻からチューブで流し込まれるミルクしか経験した事が無かったんだから。
- 人に頼れた。助産師さんに、医師に、旦那に頼れた。逆に言うと、かなりの割合で他人の協力が必要でした。
出る、出ないは体質もあるし、母乳から赤ちゃんに移行する免疫は1%と聞いています(ソースを紛失してしまい提示出来ませんが後で探します)。でも、赤ちゃんにおっぱいをあげるという行為自体が他には得難い経験です。
お母さん、がんばれ。