夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

病棟2日目・その1【一部閲覧注意】

スヤスヤ寝ていた午前2時、突然覚醒したはる坊。
丑三つ時に北斗の拳ごっこ。
calmin.hatenablog.com

傷が治らない

はる君は3時間置きに空腹と喉の渇きで泣く。
前回手術の時も水分制限はあったけど、やっぱりつらい。

朝の採血。もちろんギャン泣きする。
涙で水分が失われる気がしてせつない。
検査の結果、特に炎症がひどくはなかったとの事。
だが、相変わらず浸出液が多い。

個室から大部屋に移動

検査も終わり、今日の暇潰しの妄想は何にしようか考えていたら、部屋移動ね、と言われた。
菌が出てるって話だったけど?もう菌はいなくなったの?と思ってたら、空気感染はないので、カーテンで区切られた中で過ごす事になった。

個室は気兼ねなく泣けて良かったのにね

大部屋に行くと、お子さんの名前のかぶりっぷりで盛り上がっていた。
(例:「まさ」「まさき」「まさとし」…みたいな。だから、「まさくん!」と呼ばれると全員振り向くのでややこしい)

お食事風景の事

厳しい水分制限に耐えかねたのか、はる君は渋々MCTミルク*1を飲むようになった。
鼻からミルク注入じゃあ、お腹はいっぱいになっても喉の渇きは癒せないもんね。

何か気に食わない事があると舌で乳首を押し出してかたくなにミルク拒否。しかし、ここは病院。そんな時はさくっと鼻から注入しておしまい。
鼻からミルク。口にはフィリップスのおしゃぶり。
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おしゃぶりを吸ってる口からはミルク飲んでないのに、鼻からミルク強制注入されてるから、飲んでないのに、飲めちゃう、みたいな……
これは……

_人人人人人人_
> エア授乳 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
傷口の確認

※痛い描写あり、痛みに弱い方等は読み飛ばしてくださいね!


お昼近くに傷口のチェックの為、はる君はエノモト先生(仮・イケメン)に処置室に連れて行かれた。
採血とか、傷口の消毒なんかの処置は、絶対にお母さんと離れ離れで行う。壮絶だからだろう。処置室から聞こえてくる、意外と図太い泣き声に思わずそわそわしてしまう。

処置室から出てきたエノモト先生は浮かない顔をしていた。
「傷口が開いていますねー」
「長さは2cm、深さは胸骨が見えるくらい
「結構ぐちゃっ、としてます」
相変わらずエノモト先生は言い方に容赦がない。さらりと気安くえぐい事をおっしゃるので、寒気が止まらないぞ。
calmin.hatenablog.com

理由としては、

  • 連続での手術だった
  • むくみが激しかった
  • 栄養状況が良くなかった
  • ステロイドの使用をしたので

などが考えられるそう。

エノモト先生、どうにかならないんですか?
「検討してからになりますが、今日の午後、ICUで一度傷口を開いて診てみます。場合によっては傷口を切ったり縫い直したりします。縫い直した場合には、その後毎朝洗浄します」との事。
相当痛がっていてかわいそうでならないので、是非、処置して欲しい事を伝えた。

※痛い描写終わり

ふと振り向くと、はる君がまさに見たことないような憤怒の表情を浮かべていた所だった。
眉間には深いシワ、目は限界まで見開いて斜め上を睨み、口元は怒りで歪んでいる。
その矛先は、またもやエノモト先生。
はる君は瞳がとても大きく印象的な赤ちゃんで、睨みを利かせたその迫力たるや、まさに仁王。赤ちゃんなのに。

ICUへ、そして処置の内容と結果

その後、正式に15時から傷の洗浄と再処置を行う事が決まった。
余程痛かったのだろう、11:30に処置が終わってから15時の再処置までずっとグズグズしていた。

コットでグズグズ

*1:術後の後遺症(乳糜胸・にゅうびきょう)の為、脂肪分が少ない特殊ミルク。不味いらしい。