病棟12日目【酸素飽和度の推移】
2016/09/16 くもり〜はれ
hsCRP(炎症反応が起こっている事を示す)の値は昨日より上がって5.6。
ナゾである。
Dr.ツマブキ(仮)のエコーでは心臓まわりには水は溜まっていない。菌もいなさそう。
はる坊の機嫌は良い。
同室の赤ちゃん、ドレーンがついた状態で病棟に降りてきて、苦痛で大泣きをする。
深夜、赤ちゃんが絶叫するのではる君とわたしも寝られず。
本当、絶叫するのよ……。
痛いよね、辛いよね。
はる君は眠くなるお薬(トリクロ)を飲んでもしばらく眠れず。
姑息術後のSpO2値について
はる君は左心低形成症候群。左室はほぼ無形成でスリット状。極端に太い肺動脈と、とても細い大動脈(直径2mm)を持って産まれた。
最終的な手術であるフォンタン手術へ到達出来るよう、命を守りつつ、適切に血管を成長させるための手術を段階的に行ってきた。
SpO2は経皮的酸素飽和度*1。
SpO2は高すぎてもいけないとの事。
はる坊の過去の値を見直してみた。
- 出生〜プロスタグランジンのみ…90%前半まで上がってしまい、窒素を混入した空気を吸う低酸素療法を受けていた。75〜85%くらい
- 両肺動脈絞扼術(バンディング)後…80前半。低酸素療法継続。78%
- ノーウッド&RV-PA導管後…70〜80前半。手術直後はまだ酸素飽和度が高く、しばらく低酸素療法継続。何もしなくても丁度よくなった所で退院。82%
- 2w後の外来…覚醒時で60台の為、緊急入院。在宅酸素療法(HOT)適応となり、24時間酸素吸入生活に。1l/毎分。80%
- 自宅にて再度70前半〜60台となり、主治医の指示で2l/毎分まで暫時増量。数日後、2l/毎分でもSpO2が上がらず、再度緊急入院。67%
はる君は肺血流が多くなる先天性心疾患。
肺血流が多くなると身体に酸素は行くけど、血管の壁に血流がぶつかることで肺血管抵抗が高くなってしまうことが問題になる。
肺血管抵抗が高くなると、フォンタン(&グレン)の循環が成り立たなくなるからだ。
低酸素状態が続いたはる君の身体は、一所懸命この状態をなんとかしようと、肺へ新しく血管を新生していた(側副血行路)。
さて、グレン後の現在は…
- 酸素吸入の量は1l/毎分
- 安静時:75〜80%
- 睡眠時:80〜85%
- 啼泣時:60台後半〜75%
こんな感じ。グレンの循環に身体が慣れればSpO2値は上がるのか、それともグレン後だけど在宅酸素するのかな(やだなあ)。
いつ退院できるんだろう〜〜