夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

フォンタン手術・ICU5日目【また日は昇るから】

2017/12/18

 ICUに入ったら、はる君がもぞもぞ動いていた。でも、気管に管が入っているのはすごく苦しくて(当たり前)、涙を流しながら暴れ始めたのを目撃する。
側にいた担当の看護師さんがすぐ点滴のラインになにかを注入すると、またスッと眠った。昨日はしまじろうが見当たらなかったけど、今日は隣で布団をかぶって寝ていた。

 NOガスを調節する機械の前に、ICUの医師の方がずっとモニターをにらみながら、つまみをひねったり戻したりしていた。

今日のはる君

 顔が昨日よりむくんでいる。昨日はこのまま様子を見てみる、という話だったが、胸水も出続けているし、不安だ。

CTを撮る

 NOガスを調整していた先生が、CTの同意書を持ってやってきた。酸素飽和度が上がらない。その原因を調べるためにCTで詳しく見たいという。NOガスを使っているとCT室に入れない。それまでになんとかなるんだろうか。

主治医不在

 面会時間が終わりに近づくが、主治医の先生が来ない。ICUクラークの方に確認してもらったら、シマノ先生(仮名)ほ別の病院の外来診察にでているとのこと。病棟主治医のツマブキ先生(仮名)は病棟で処置中。夫は面会後仕事に行くので、待たずに帰ることにした。

 CTで原因がわかるといいな。また来るね、はる君。わたし達は病院を後にした。

21:20 病院から電話

 子どもたちと布団に入ろうとしたところで電話が鳴った。病院からだ。電話をかけてきたのは主治医のシマノ先生だった。「CTを撮って検討したが、グレン循環に戻すことにした、明日手術をする」という内容だった。BJ先生の判断では、もう猶予がないので、明日の手術予定のご家族の方に順番を代わってもらえるか交渉するとのことだった。

 再手術、フォンタン循環不成立か……残念だ……。

21:40 再TEL

 明日の朝一番でグレンに戻す手術を行うことになった。お譲りくださったご家族には本当に申し訳ない……。



 そこで、この文章を病院へ行く道中で書いている。まだ夜が明ける前に家を出て、電車の中で朝日を浴びた。また色々なことをお願いしたり交渉したりする必要があるなあ。
でもまあ、今はとにかく緊急手術でどうにか今後も命をつなげるようにするのが最優先だからね……。はる君、ごめん。本当にごめんね。もう少しだけがんばって。一緒におうちに帰りたいね。