闘病ブログに必要なこと
こんにちは。CALMIN(id:CALMIN)です。かるみんと読みます。
今日はちょっといつもと毛色の違った感じでお届けします。
これまで2年くらいはてなブログで息子・はる君の闘病記を書いてきました。
はる君の病気は、生まれつきの心臓病の中では最も重い、左心低形成症候群(さしんていけいせいしょうこうぐん)です。
この記事は、自分自身やご家族が病気になったとき、闘病の記録のためにブログを書こうと思った方に向けて書いています。
最初で最後の運営報告も載せてみたので、闘病ブログのアクセス数や収益が気になる方もどうぞご覧ください。
pv、収益、経費など
現在は大体月間3万pvくらいです。pvというのはページビュー、つまりそのページがどれだけ表示されたかの回数のことです。
解析によると8割の方がスマホで閲覧しているので、スマホ向けデザインを使用しています。
Google アドセンスという広告を表示することにより、おむつ代にして月2~3パックくらいの収益が出ています。
アフィリエイトはAmazonアソシエイトを使っています。あまり熱心ではありませんので、ジュース一本くらいの儲けです。
はてなブログproという有料サービスの利用と、独自ドメイン代、合わせて年間1万円強の費用がかかっています。
ブログを書くのはこれが初めてで、現在他に書いているブログはありません。
開始~半年(一日50pv)
ブログを開始したのは2016年3月ですが、そこから半年ほどは1日最大で50pvくらいで推移していました。
はる君が入院中に考えたことをオピニオン風にまとめた記事がはてなブックマークのホットエントリーに入った日、いつもの200倍くらいのアクセスがあって肝が冷えたことがあります。
静かにブログを書いていきたかったため想定外で、うれしさよりも恐怖が勝っており、少しはてなが嫌いになりました……。
半年~1年(一日100~200pv)
はてなブックマークやTwitterでゆるやかに交流しつつ、マイペースで記事を更新していました。
開設から1年経つと、病児の親御さんとネットで知り合う機会が増えたのと、病児の親御さん以外の読者さんも増えてきました。
ブログを始めてから9か月くらいのときに独自ドメイン取得、Googleアドセンスの承認を得て以降はブログで小銭を稼いでいます。
1年~1年半(一日500~1000pv)
たまにバズったりしているうちに、定期的に検索されるユニークな記事が生まれるなどしてジワジワpvが上昇しました。
一般的にブログで稼ぐ、という場合には検索流入が大事と言われていますが、そこに主眼を置いていないので、このサイトの検索流入率は45%程度。
つまり、半数以上がリピーターさんですね。
稼げはしませんが、お金以上に貴重な情報が集まり、交流もでき、赤字ではないことに満足しています。
相変わらずはてなは怖いのですが、だんだん慣れてきました。
はてなブログの特色はいろいろありすぎてまとめきれないので、「はてなブログで闘病ブログを書くということ」については次回お答えします。
闘病ブログに必要なこと
病名がわかったら最初にすることは「インターネットで病名検索」という方が多いのではないでしょうか。
病気のことをざっと調べたら、次に同じ病名の方がどう過ごしているか知りたくなり、「病名」+「ブログ」で検索しますよね。
でも、出てきたブログは専門用語が多くてわかりにくかったり、特殊な事情が見えにくい日記記事しかない、なんてことも多いです。
そこをふまえて、自分なりにしてきたことを書きました。
やったこと
専門用語はページ内で解説するか注釈を入れる
病気が分かったあとに知った用語は、ページ内に説明を入れています。
SpO2*1 ←こんな感じです。
この注釈は、はてな記法ですごく簡単に導入できます。
すでに知っている方は毎度のことでしつこいと感じられるかもしれませんが、検索ではじめてたどり着いた方に、どこから読んでもわかるように入れています。
時には厳密さを多少犠牲にして、わかりやすい表現を選ぶこともあります。
はる君の場合、「先天性心疾患」だったり「複雑心奇形」というのがより正確ですが、ついさっき興味がわいた方には「生まれつきの心臓病」というほうが理解がしやすいですよね。
写真か図解を入れる
わたしは絵を描くことが得意なので、血行動態や心臓の図解をイラストに描き起こすようにしました。
たとえば、こんな具合に。
通常の心臓
フォンタン型の心臓
心臓手術について詳しく図解したのは直近だとこのあたり。
www.calmin.org
www.calmin.org
画像はフリー素材をほとんど使用せず、基本は自作です。
(結果、検索エンジンにオリジナリティがあると認識されて評価があがるのかも)
はる君の写真を掲載するのは迷いましたが、闘病育児ブログにはやはり写真はあった方がよいと思います。
ただし、顔写真を公開するのは小さい頃限定の予定です。
一度公開済みの写真は取り下げませんが、将来的には写真以外で近況をお知らせすることになると思います。
やっているケアの内容、受けている福祉を記事にする
正直、これが病児の親御さんが知りたい情報ナンバーワンだと思います。
例えば、栄養注入の手順や
www.calmin.org
在宅酸素療法のつらいこと
www.calmin.org
障害者手帳の取得方法と、とったらいいか迷っている方へ
www.calmin.org
他にもまだお伝えしたいことはたくさんあります。がんばろう。
例えば、子どもに持病があったら学資保険に入れないというのは誤解であるとか。
学資保険、入れますよ。
ブログ運営上、特に重要だと思うのは上記3つです。
画像は軽量化する
付き添い入院中に読まれることを想定して、パケットが少しでも節約できるように画像を圧縮しています。
大体一枚100kb程度です。
画質がざらざらしてちょっと汚いのはそのためですが、写真の美しさを見せたいんじゃないからいいかしら……と妥協しています。
長い記事は階層化し、目次をつける
はてなブログの機能に備わっているのでそれ使えばいいです。
短い散文的な日記とかなら重視しなくていいかもしれません。
各種SNSのアイコンを統一する
はてなID以外にTwitterとInstagramを利用していますが、すべて共通したアイコンを使っています。
(この自作のアイコン、かなり目立つと思いますがどうでしょう?)
特段の事情がなければブロガーとしては統一したほうがいいんじゃないかと思うんですが、サービス毎にばらばらな人も多いような……。なんでかな。
広告を入れすぎない
前述のとおり、闘病ブログは特化ブログや雑記ブログに比べて検索流入が低く、リピーターが多くなります。
ひとりの方が一日に何記事も読むことを想定して、特定の広告(全画面広告、オーバーレイ広告)は使用しないようにしています。
文章ばかり詰まった記事になってしまったときに、目を休める意味で広告を入れたりはします。
ブログ村などのランキングは不要
病気が判明して始めに使うのはGoogleやYahoo!などの検索サイトです。いきなりブログ村のランキングを見る人は(たぶん)いません。
ランキングはサイト内を巡回してほしいときにはむしろ不利です。
それにブログ村のバナーを貼ると、読者の方に無用な圧力をかけてしまいそうで少々面倒なのです。
amebaブログやライブドアブログは記事の上下に他の方のランキングがありますね。
あれはわたしにとっては気が散ってしまい、その人の記事をじっくり見たいときにはむしろ邪魔です。あっ、個人の意見ですよ。
名指ししてしまいましたが、他のブログサービスもランキングが表示されるものがあります。
「そのブログ内での人気記事」なのか「ブログサービス内でのランキング」なのかごちゃごちゃになってしまい、あなたのブログを読みたいの!とモヤモヤすることが多いから、どうにかしてくれないかなぁ。
はてなスターは設置する
これは、わたしのやる気をあげるためです。
はてなスターは「記事を読んだよ」「見たよ」というときにつけますが、Facebook、Twitterなどの「いいね」に相当します。
表示速度が遅れる、SEO(検索エンジン最適化、検索されやすくする工夫)的に不利などと言われることもあります。
でもブログをはじめて、最初についたスターのことを覚えています。とってもうれしかった……。
その人はもうブログをやめてしまったみたい。
もちろん今でもスターはうれしいです///
☆ ☆ ☆
おわりに
このブログの想定する読者さんは、左心低形成症候群とフォンタン手術が根治術となる先天性心疾患をお持ちのお子さんの親御さんですが、出生率は約一万人に一人。
日本で一年間に生まれる赤ちゃんは約100万人なので、おおざっぱに計算すると毎年100人くらいのお子さんが生まれ、一所懸命に病気と闘っています。
よかったら、ブログを書いてみませんか。こんなに気負わなくても書けます、書けます。疲れちゃうときもあるけど、いっしょに頑張りましょう。
それから、大半の読者さんははる君をただ応援してくれる方々です。いつもありがとうございます。
いつかどこかでお会いすることがあれば「はる君!」とお声をかけてくださいね。
*1:酸素飽和度。血の中に含まれる酸素の値。正常値は健康な人なら100〜99%、はる君の目標値は80%