夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

緊急搬送、緊急入院(脳膿瘍の疑い)

フォンタンテイクダウンからちょうど丸一年の今日、心臓以外の症状で緊急入院になった。

2018/12/19

夕方、左手がだらんと脱力して、あがりにくい症状が出た。
風呂上がりにパジャマの格好でタクシーで救急で指示された病院へ向かう。
夜間対応病院の整形外科を受診し、肘内障……ぽいが典型的な症状ではないと言われ、帰される。
年配の医師は、はる君が酸素吸入をしているのを見て、少し顔をしかめた。
「聞いてない」と。
電話相談の際には伝えているのに……。
様子を見て、場合によっては再受診するように、とのこと。

2018/12/20

日中は特に機嫌も良く過ごす。
左手はやはりあがりにくい。

昼寝から覚めて、ふゆ君を保育園に迎えに行き、夕ご飯の支度をしていたところ、はる君の痙攣が強くなった。
痙攣の様子をスマホのビデオで撮影しておいた。

18:30頃、痙攣が強くなった。
呼びかけても反応が弱いので、これ以上待てない、と119番に電話。意識が完全になくなってからでは手遅れになるかもしれない、と判断したため。
あき君とふゆ君が泣いた。
泣いてる場合じゃないのに、わたしも涙がこみあげてきた。
呼吸はしている。

救急隊員が5〜6人駆け込んできて、状況を説明する。夫も帰ってきたので、受け入れ先が決まるなり救急車に乗り込んだ。

病院で行われたのは血液検査。
検査にとても時間がかかったので、わたしははる君を抱いておろおろ、うろうろした。
抱っこひもを持って来ればよかった。
腕が非常に辛い。
血液検査の結果、CRP(炎症反応を示す値)が2.0とやや高めなことがわかった。
抗けいれん薬の座薬を入れて症状はおさまった。
肘内障ではなく、神経系の障害の可能性があると言われる。

この病院では先天性心疾患児を見ることはできないと告げられ(またか)、症状が落ち着いたので一度帰宅することになった。


帰宅後にご飯を一口食べた後、嘔吐。
病院で飲んでいたリンゴジュースもすべて勢いよく吹き出した。

心臓の病院に電話し、明日受診してもいいか伺いを立てる。
入院セットを作って寝ようとしたが、やはりこのまま一晩過ごすのが不安なため、再度病院に確認、深夜に首都高を飛ばして緊急受診することになった。

2018/12/21

病院に着いたころには日付が変わっていた。

着くとすぐ、本日2回目の点滴のライン取り&採血。
レントゲン、CTと検査が進むが、夫は明日のセカンドオピニオンの為に先に帰宅した。

小児科の部長先生と当直の先生に呼ばれたが、夫を呼び戻すよう言われる。
わたしだけ先に話を伺うと、右脳のなかにドーナツ状の色の違う部分が見られた。

2月の時のCTには、クモ膜下に水が溜まり、脳が押されていた。その水は抜けて、脳の大きさも元に戻っていたが、今回は脳の中に明らかな病変が見られた。
ようやくこれからフォンタン手術だって思ったのに……。


夫も再び病院に来たので、両親揃って説明を受ける。
脳の中に何かあること、この病院では詳しく調べられないので、別の病院を紹介してくれること。
脳梗塞の所見とは全く違うと説明してくれた。
心臓手術後に菌が脳で増えることがあるそうだ。風邪はひいていない。

行き慣れた小児病棟、ナースステーション脇のハイケア病室にベッドが用意されていた。
もう眠い……けど、ベッドに横たわった途端、はる君の目がギンギンに冴えてしまった。
はる君はいつものように、ベッドの上でニコニコ美味しそうにおにぎりをほおばった。

これからどうなるんだろう。
脳の手術になるのかな。
こんなに元気なのにね。毎日笑って過ごしていたのに。こんなにかわいいのに。やっと最後の心臓手術になると思っていたのに……。
夜明けが遠のいちゃったね。流石に、辛い。

追記:

緊急搬送、緊急入院(脳腫瘍の疑い) - 夜明け前の心臓(仮)

夜間対応病院の整形外科を受診し←なぜ整形。こんなん最初から脳(梗塞とか)を疑う事案だろう。

2018/12/21 12:55

夜間対応病院の整形外科を受診し←なぜ整形。こんなん最初から脳(梗塞とか)を疑う事案だろう。 - Harnoncourtのコメント / はてなブックマーク
お医者様か、医療関係の方でしょうか?
ご心配をおかけしてすみません。言葉足らずでした。
整形外科に行った経緯ですが、当初の主訴が「左腕全体が脱力している」だったからです。

そこで、#8000に一度電話をかけて、看護師との対話で整形外科を受診するようにとの指示のため、そのようにしました。
#8000と病院間で連携してくれるので、受診もスムーズでしたよ。