夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

難病患児の親御さん(&難病患者さんとそのご家族さん)、ブログ書こう!

今回はタイトル通り、難病を抱えてがんばってる人達にブログを書くのをおすすめしたいという話です。
その経緯と理由を書きました。


わたしがブログを開設した4つの理由

ブログ開設の理由は何度か書きましたが、基本的にははる君と自分のためです。

1.備忘録として、治療の記録として

まず一つは病状や治療の記録のためです。
いままで日記は三日坊主で終わっていたのが、なんとか続けていけるのはブログだからなのでしょう。
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記録することは重要です。自分の過去記事を読み返すと、手帳に書ききれなかった情報がそのときの心情付きで記録してあって割と役に立ってます。
実際、グレン手術にともなう入院日記なんかは後で聞かれた時(VAC療法でビジブルを貼った話等)にすぐ調べられて便利でした。

2.同じ病気の方へのメッセージとして

自分の子どもが(or自分が)病気だと言われたら、まずはネットで調べる方が多いのでは?
病気の事を調べて知識を蓄えるのはもちろん大事ですが、どんな生活をしているのか、どんな治療をしているのか。そういった日常も知りたくなるものです。

わたしも同じ左心低形成症候群(以下HLHS)のお子さんを持つ親御さんや、単心室の当事者さんのブログを読み漁りました。
重く珍しい病気ほど見つかりにくいものですが、頑張っているお子さんのブログを発見して辛いときに何度も勇気づけられました。
可能ならわたしもそんなふうに誰かを勇気づけたい。実際にできているかどうかは別として、そんな気持ちです。
ピアサポート*2のひとつの形かもしれません。


3.自分の心の整理のために

はる君の心臓病がわかったのは妊娠中で、それはもう、相当にショックでした。
「このまま口をつぐんでいると、腹の中になにか良くないものが溜まっていく!」と焦り、その解消方法として文章を書いて気持ちを整理することを思いつきました。
感情を言葉にするというのは難しさもありますが、なかなか良いです。
愚痴っぽくなったり、若干支離滅裂な言葉を発していることもありますが……。

4.病気の周知のために

当初は「自分の記録のため」「同病の方への情報発信」という二点を主軸にしていたのですが、思いがけず多くの方が読者登録やTwitterでフォローしてくださっています。
本当にありがたいです!いつもはる君を応援してくださってありがとうございます。
余裕が出てくると、病気を知らない方にもはる君の病気がどんなものか伝えたい、知らせたい気持ちも強まってきました。

はる君の病気は1/10000の確率で起こります。つまり1万人のうち9999人は関心がないということだと思うんです。
でもきっと今日もどこかで誰かが、はる君と同じように極めて重い心臓病と戦っているはずです。
10年後、20年後にはる君が社会に出て行くとき、心臓病に限らず障害を持った方々が今より暮らしやすい世の中になっているでしょうか?

はる君に明るい未来を与えたい。それには健常者と障害者との相互理解が欠かせないと考えています。
このブログで情報を発信し続けることで、相互理解の一端を担えるかもしれません。それがたとえ砂粒ほどの影響力にしか思えなくても、やって損はないはずです。
(配慮しろオラー!と押し付けるつもりはありません。大丈夫。わたしと考えが合わないな、と思ったらそっとブラウザを閉じてくださいね)
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難病患児の親御さん(難病患者さん)にブログが向いている理由

モチベーションが保てる

新規にブログを始めた方の相当な数の方が更新をやめてしまうそうです。ソース紛失。すみません。
何のためにブログを始めたのか?という根本の話になりますが、わたしの場合は「病気のことを綴りたい」という強い動機があったので、訪問者がゼロでもほとんど気になりませんでした。
このブログでもたまに「王様の耳はロバの耳、と穴に叫ぶ」と表現しています。

ブログで稼ごうという目的でもって始めた場合には、思うようにpv(ページビュー、どれくらい読まれているかの単位)が伸びない、と悩むこともあるでしょう。
ある意味pvの呪い的な側面をさほど気にしなくてもいいのは気楽です。
……あ、全然気にしてないってこともないです。見栄張ってすみません。

つながりができる

はてなブログ内でも数名の方がお子様がHLHSと公表されており、スターやブコメ(はてなブックマークコメント)で交流させていただいてます。
すごーい!ありがとうございます!
いやいや、本当にすごくないですか?1万人に1人の病気ですよ?
(はてなブログはアクティブユーザー数を公表していないみたいですが、統計的には100万人いれば100人くらいは単心室系の人がいるはずなので不思議ではないか?)

病名は同じでも治療・手術の方針は病院や主治医によって異なっているようで、他の方のブログでいつも勉強させてもらってます。
(そもそも先天性心疾患は同病でも病状が全然違ったりして個人差がかなり激しい疾患です)
同病ではなくても難病患児の親御さんのブログには「入院生活の過ごし方」や「外出の際のちょっとしたコツ」などたくさんのヒントがちりばめられています。
病児にも育児にも関わったことのない方々から反応をいただくのだって最高にうれしいです。やさしい人……。

ブログを書いていて辛いこと

もちろんメリットだけではありません。

病状の悪化など

これは避けられないことです。覚悟はしているつもりでも、やっぱり突然の容態の変化には戸惑い、筆が止まります。
書くことで冷静さを取り戻す、という面もありますが(ICU(修正)1日目 - 夜明け前の心臓(仮)など)、苦しい時にブログ執筆が辛い時もあります。
実は今がそうで、長男・あき君の事で学校や病院を行ったり来たりして疲労困憊なのです!来週は三兄弟それぞれに予定があり超ハード。

稼げる題材ではない(?)

ブログの収益化についても気になるところかと思いますが、わたしの場合はさっぱりでございます……。違う、そうじゃない、きっと発展途上なだけです。
珍しい病気であればあるほど競合相手は少なくなるでしょうが、そもそも検索しようとする母数も圧倒的に少ないのです。
www.calmin.org
↑当サイトも微々たる広告収入(Amazonアソシエイト、Google AdSense)をいただいておりますが、一番の稼ぎ頭の記事は病気とは無関係のこの記事です。

わたしも仕事を辞めざるを得ないかもしれず、ブログマネタイズはもう少し真剣に考えなくちゃいけないかもしれません。
当サイトでのカスタマイズと独自ドメイン取得、アドセンス申請についてはまた別の記事にてご紹介したいと思います。

さいごに

病児は手がかかることも多くあり、ブログを捻出する時間が取りにくいかもしれませんが、お子さんのためにもご自身のためにも、ちょっと試しにブログ書いてみましょう!
だいじょうぶ、だいじょうぶ。難しくないから。
一緒に書きましょう。そうしましょう。
きっとたのしいですよ。
開設したら教えてくださいね。絶対に見に行きます。

そうそう、どのブログサービスでブログを開設しようか迷っているなら、はてなブログがおすすめですよ!(揉み手&ゲス顔)

今週のお題で書いたつもりだったんですが、「あっ!?違うじゃん、これじゃ「新しく始めてほしいこと」じゃん!」て思ったのでお題は消しました(ヽ''ω`)残念。

したっけ('ω')ノ

*1:はてなブログにははてなIDを持っている人がスター☆をつけられるシステムがあります。記事に☆が付くのはFBの「いいね!」Twitterの「♡」に相当するのでうれしい

*2:当事者同士によるサポート活動。専門家ではないが当事者同士で悩みを打ち明けあったりする活動