夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

通院記録(2017/02)【心臓病児の生活】

春一番

2017/02/17

心臓の定期検診の日。強くて暖かい風が吹いていた。春かな。やっと冬が終わるのかな。
わたしは寒いのがものすごく苦手で、11月あたりから気分が沈みがちになる。だから人一倍春の訪れがうれしい。
この冬、はる君は一度だけインフルエンザにかかってしまったけれど、その一件以外は風邪もひかずに過ごすことができた。
  
はる君は月齢が低い頃から、人の目をじっと見つめる赤ちゃんだった。
最近は見ず知らずの人の顔を見つめたあとに微笑むというコンボを決め、見知らぬオッちゃん&オバちゃんをニッコリとさせるのをライフワークとしている。
グッドジョブ!

おでかけのときはこのスタイル
 

定期検診

手術後に退院してから4ヶ月。
グレン循環*1は安定しているみたいだ。毎日すごく機嫌と愛想がいい。
ノーウッド手術後に退院したときはSpO2*2が安定せずに緊急入院になったりしていたよなあ……。
 
今回は心電図、X線と血中酸素飽和度の検査あり。
体重は1カ月前からすこし増えて7.25kg。
 

現在服用中の薬 1日量
バイアスピリン 33mg
アルダクトンA 0.06g
カルベジロール 1.6g
エナラート 0.16g
フロセミド 0.15g

薬は種類、内容ともに変更なし。
  
レントゲン写真にうつる心臓はやっぱり大きい。
かろうじて寝返りができる程度の運動能力しかないから、はいはいとか立ち歩くようになったらもっと心臓に負担がかかるんじゃないかしら。
その逆で、苦しいから運動能力の発達が遅いのかな?
 

このカミカミ(歯固め)はおすすめ。
はる君のように手の力が弱い赤ちゃんでもしっかり握れる。
何より、すごくかわいい!

切歯結節

下の前歯は二本生えてきたが、上の前歯は右の一本しか生えてこない上にL字型になっている。写真がうまく撮れなかったので伝えるのが難しい。
心臓の病院に行く前に、かかりつけの歯科医に兄のフッ素塗布のついでに診てもらうと切歯結節であると言われた。
今すぐに処置が必要な状況ではないけど、場合によっては下の歯とぶつかって割れることもあるので削るかもしれないそうだ。
ひー

そういえば、病院で知り合ったママさんが「心奇形は歯の奇形(癒合・欠損)が合併しやすい」って言ってたな。
ちなみに、次男・ふゆ君も実は乳歯の一部は癒合歯といって二本が一本になっている。いずれは抜けるので経過観察中。永久歯に影響してないなら、抜ければオッケーだって。

来月は入院

主治医・シマノ先生の見立てでは今回も特に問題はなく、「順調です」との事だった。
シマノ先生に4月でわたしの育休が切れる事を話すと、職場に対して「まだ保育園での集団生活はNG」という内容の診断書を書くこともできると言ってくれた。
 
わたしは在京で保育園激戦地ではあるが、自分なりに割と計算して妊娠していたのよ。

  • 4月に産む(枠の多い0歳児で入園でき、1年近く手元で育てられる)
  • 両親フルタイム満点
  • 兄がいる事による加点

これだけあればかなりの確率で入園可能だと踏んでいたが、心内修復術(チアノーゼをなくす手術)をより良い条件で行うために、今年4月の復帰をあきらめた。
保育園に入園できなかったことで退職せざるを得ないかもしれない。けど、日本死ねだなんて全然思わないよ。
はる君はこの病院で手術を受けなければきっと生きていけなかったし、すさまじい医療費を費やしていただいたのに自己負担金は極めて少なくて済んだ。
(去年の5月の請求書を見ると、高級外車や家が建つ程度の金額が記されている。実際に支払ったのは\0)
わたし達は社会福祉に救われたから感謝しかないんだけど、福祉の恩恵を得られない層だったら恨めしく思っただろう。
 
前々から1歳前後にカテーテルで肺動脈の発育を見る予定とは聞いていたが、来月CTをとるために検査入院をすることになった。
CTの結果、肺動脈が細ければバルーンで広げたりするとの話だった。来月、再来月は久しぶりの入院だ。
元気に育っているといいね、はる君。

*1:上半身の静脈血を心臓を経由しないで直接肺に流している。下半身からの血液は右心房へ入り、肺からの動脈血と混ざって全身へ流れる

*2:酸素飽和度、血中に酸素がどれくらい含まれているかの値。健康な人ならほぼ100%になるが、グレン循環の子は80%前後