目がすこし開く(PICU54〜56日目)
なにもかもままならないから淡々と日記を書きます
はる君、動く
本日の面会は夫のため絵本はなし
2018/02/17(土) テイクダウン後60日目
人工呼吸器の設定と酸素飽和度
FIO2 | 35% |
---|---|
SpO2 | 80% |
FIO2…人工呼吸器の吸気に含まれる酸素の濃度。空気中の濃度は約21%
SpO2…経皮的酸素飽和度、血液中の酸素の値。基準値は100%。はる君の現在の目標は75%。
今日のはる君
胸水はほとんど出ていない。出血したのは、水曜日に貧血のため輸血したことによる一時的なものかもしれないそうだ。
この日、すこし覚醒していて、手をしきりに動かしていた。点滴のチューブを抜いてしまうと困るので、アンパンマンの絵本についてるプラスチックを握らされていた。
ドレーン抜去
2018/02/18/(日) テイクダウン後61日目
本日も夫が面会。
きのうはワリバシ・マシンガンを試作していました pic.twitter.com/221ezh8FII
— CALMIN (@CALMIN_PDH) 2018年2月18日
息子二人とワイワイ工作しながら留守番。ワリバシ・マシンガンはうまく出来たら工程をまとめて記事にしようと思う(わたしの完全オリジナルではないが)。
人工呼吸器の設定と酸素飽和度
設定は前日と同じ。酸素飽和度は70前半。
今日のはる君
目が開いた。あまり見えている感じじゃない。
それから、ドレーンが抜けた。もう何回ドレーンを刺して、抜いて、を繰り返しただろう。もう胸水が出ませんように。
現状維持
2018/02/19(月) テイクダウン後62日目
テイクダウン手術をしてから丸2か月が経った。はる君が家にいない日々が少しずつ当たり前になってしまった。
人工呼吸器の設定と酸素飽和度
設定は前日と同じ。酸素飽和度は70前半。
今日のはる君
寝坊してしまったのであまり時間がなかった。大体清拭(体を拭くこと)をしたり、ハミガキなどのケアをするんだけど、時間がなくて絵本を読むだけで帰った。容態は安定しており、大きく変わったところはない。
今日の絵本
- 作者: えがしらみちこ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2017/12/26
- メディア: 単行本
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はるちゃんとこぶたちゃん、きょうは配達員になって、いろんな動物に荷物をお届けします!
Twitterでフォローしてくださっている鍵アカウント様にいただいた絵本。なんと、主人公のなまえがはるちゃん!!自分の子に読み聞かせの時には、お子さんの名前を入れて読むのもいいと思う。絵柄は全然違うけど、構成はどこかノンタンシリーズを思い起こさせる(ミニ迷路にどうぶつ達のおうちを配置している見開きページなど)。
どうぶつ達のなきごえと繊細なおうちの描写は、ストーリーを追うだけじゃなく、親子の会話のきっかけになるだろう。(EX.「ここにおにぎりがあるね、すずめさんが食べるのかな?」)シリーズの既刊はこれ含めて2冊だけど、ノンタンの後継者になるのかもしれない。
☆ ☆ ☆
本当にご心配をおかけしています。わたしはげんきです。
はる君の容態は安定はしているものの、足踏み状態が続いているのがこたえている。ひとつは極端な睡眠不足にあると考え、ここ数日は強制ログアウト(?)して一日を速やかに終わらせるようにしている。たくさんの方に声をかけていただいたが、まだお返事できていない方もいる。すみません。
はる君のいない日常が当たり前になりつつあり、亡くなったおともだちを想う気持ちもいつかは薄れてしまう、そのことが耐えがたく、苦しみを自分の中に反響させて鎮魂としようとした。が、うまくはいかない。
毎日痰を吸引する時間がすごく苦痛だ、って実際に苦痛を感じているのははる君なんだけど。何回見ても慣れない。
会えない時間もつらいが、苦しくて顔を真っ黒にして涙を流すはる君をなすすべもなく見ているのも苦しい。顔はむくんでおもかげも薄れ、やせ細ってあばらは浮き出ているのに肝臓は肥大してお腹がパンパンになっている。
どんな結果であろうと、受け入れる覚悟が出来ているというのは嘘じゃない。嘘じゃないが、それでも目の前で苦しむ子どもを見つめ続けることは苦しい。
基本的にわたしか夫のどちらかが毎日面会に行っているが、夫の面会日をすこし増やした。はる君兄ふたりといる方が気がまぎれるからだ。
ブログ、ツイッター、インスタグラムとそれぞれ全然違うことを言っているように見えるが、媒体によって自分の発言内容も微妙に変わり、発言内容に引っ張られるかたちで思考も変化する。ブログだと苦しみに満ちあふれた毎日のように見えるが、決してそれだけでもない。
セカンドオピニオンを検討している。前に自分でも術前入院2日目【麻酔科IC/セカンド・オピニオン】 - 夜明け前の心臓(仮)って記事を書いていたのに忘れていた。これは、後押しをしてくれた方がいるからだ。「はる君のためならなんでもしたい!」と思っていたはずのわたしが何故今までやらなかったのか、そのあたりも考えてみたい。