夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

決めた。帰ろう、はる君!【病棟17~19日目】

きょうだい児

2018/04/21(土) テイクダウン後123日目


 毎週土曜日のお楽しみ、次男ふゆ君と母子活動の療育園へ。

 きょうだい児という言葉を知っているだろうか。障害のあるきょうだいがいる子どもを指す。障害のある当事者だけではなく、きょうだい児にも特有の様々な問題があることが知られはじめた。

 小さい頃から親の愛情を十分に受けられず、年齢に不相応なふるまいを要求されたり、親をはじめとした周囲の人間に対して鬱屈した気持ちを抱えたり、生まれながらにして「いい子」を求められたりする立場である。どんなに辛いことだろう。


 今回の療育は電車に乗ってアスレチックの公園へ。かあちゃんはヘトヘトに……。

 自閉スペクトラム障害の長男あき君、重い心臓病で入退院を繰り返すはる君にはさまれたふゆ君もまた、きょうだい児の立場にあった。ふゆ君が今回こうして療育へ行け、と言われたのは幸運だった。

 ふゆ君は月齢にしてはしっかりした男の子だけど、それは精一杯の背伸びの可能性も高い。でもこうして土曜日だけは、あき君もはる君もいない場所で、わたしと二人だけで思いっきり活動できるようになった。

 ふゆ君は療育園で子どもっぽいふるまいをしたりして、少しとまどうこともあるが、これが本来のふゆ君なんだよね。だから、本当にこんな機会に恵まれてよかったと思う。
 

 置いてけぼりをくらったはる君は怒っていた。その後はわたしにぴったり寄り添って離れなかった。

エコーの結果

2018/04/22(日) テイクダウン後124日目

 金曜の午後にエコー検査を行った。

  • 肥大していた心臓が小さくなり
  • 弁逆流が改善し
  • 心臓の動きもいい

 先生、つまり……?
Dr.シマノ(仮)「数値的には退院できそうな雰囲気ではある」

 ごはんさえ食べられて、体重が順調に増加傾向にあれば帰れると言えそう(っていうか、それ前から言われてるから)!
 そのご飯を食べるというのが重労働なのだ。いや、人工呼吸器管理下だったときはずーっと何も口にしていなかったから、文字通り、ご飯を食べるだけでも重労働なのかもしれない。


 ご飯を食べる意欲は十分にあるんだけど、むせちゃうんだよね

 相変わらずご飯はあまり食べられず、一度に口に入れられるのは箸でつまんだBB弾ふた粒ほどの量だけ。

青りんごのモニターカバー


 病棟には、ボランティアさんの手作りのカバーはあるんだけど、新型になってしまいフィットしないので自作した。

障害のある子のためのアパレル

 障害のある子は検査などで前開きの服が必要な場合が多いが、前開きの服は80cmくらいまでしかないことが多く、90cm〜の前開きの服は少なくて困ることがある。3〜4歳くらいになる子だと、甚平かパジャマが多い。

 id: kikuo_tamuraさんが障害児用、医療ケア児用のアパレルメーカーのまとめを作ってくださり、とても有用なので紹介しておきたい。

 また、通販(通信販売)|ベルメゾンネットは90cmまで前開きのツナギを売っている。

 モニターカバーを作ったことをツイートしたら、編み図を公開してほしいと反響があったので、落ち着いたらやってみようかな。



帰ろう

2018/04/23(月) テイクダウン後125日目

 はる君はご飯を食べたがるようになった。お腹が空くとものを手づかみで食べる真似をして、ロビーに行けという。すっかりロビーで食べるのが好きになった。

 食事一回にかかる時間は相変わらず1時間くらい。食べる量はほんの50〜70g程度。圧倒的にカロリーが足りないので、体重は減少の一途をたどっている。

日付 体重 前日との比較
4/21 7.6kg -
4/22 7638g -
4/23 7588g -50g

 主治医のシマノ先生に、自宅でも経管栄養にしたいということを話した。
 もうこれ以上はわたしとはる君の努力ではどうにもならないだろう、と判断したからだ。
 鼻→胃チューブを持ち帰り、カロリーと必要な栄養素を鼻から補給しながら体重と体力の回復を待つことにした。

 よし、おうちに帰ろう!

 あわせて、摂食リハビリテーションへ行ってご飯むせる問題の改善をはかる。シマノ先生に紹介状を書いてもらうことにした。

アンパンマンゼリーを食べています

栄養剤変わる

 現在はエレンタールPを1日一回、0:00に50cc注入している。これは看護師さんがやってくれている。

 栄養剤はエレンタールP→エネーボへ、時間は(自宅に帰ってからも無理なくできるように)22:00に変更になった。

Let's 注入

 注入手技のマニュアルが配布され、注入に必要な物品を“練習用”としてもらえたので、名前や扱い方を覚える。
 注入そのものはそれほど難しい工程はないけど、胃管を挿入するのが怖い。この日はやらなかった。

 退院までに聴診器を買わなくちゃ。


☆  ☆  ☆

 できれば経管栄養なしのフリーな状態で帰りたかったが無理そうなので、とりあえずもう帰りたいと思います!

はる君の現在の目標

 ご飯をしっかり食べる or わたしが注入手技を会得する