夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

通院記録(2018/09)【心臓病児の生活】プレパレーションの話

8月は酸素飽和度が上がり、肺の状態が良くなった可能性があるということでウキウキしていたのだが……。





定期通院・9月

2018/09/14

診察前検査

心電図

これから行う処置の内容について、今までも「痛くないよ」「がまんしていればすぐに終わるよ」と事前に説明はしていたつもりだった。
今回からはもっと時間をかけて、身振り手振りを駆使し、やさしい言葉でわかりやすく説明するようにした。
もっと早くそうしていればよかったね。

この日の心電図は、アプリやおもちゃでごまかすことなくスムーズに終わった。

酸素飽和度*1

最近は一時期よりは下がり、80前後という感じ。
今回は78%。一時的な数値の上下を心配しても仕方ないとはわかっているけど、一回気にし始めると止まらないよね。

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うちにない絵本を喜んで読んでいた

体重
体重 8710g

やや増加。
たくさんご飯が食べられるようになったから。
とにかく食べられるものを食べられるだけ与えている。

採血

採血はさすがに泣く。

血栓予防のワーファリンという薬は人によって効き方が違うので、効果が安定するまでは頻繁に採血が必要だ。
はる君はワーファリンが効きにくい体質らしく、毎回漸増している。

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文章と無関係な画像。活発に動くようになり、絡まりまくる。

診察室にて

今回は特には気になることもないので、診察は淡々とすすんだ。

はる君はデスクに置いてあった聴診器をめざとく見つけ、自分のシャツをめくりながら聴診器をおなかに当てようとした。
流れを把握している(かわいい)。
わたし達夫婦とシマノ先生(仮名・主治医)が言葉を交わすのを、うんうんうなずいたり、ときには何事かをつぶやいて会話に参加していた。

心臓エコー

「部屋が暗くなる」「冷たいゼリーを体に塗る」「痛くない」「テレビ画面にはる君の心臓が映る」と言葉のみで説明。
分かってくれたかな……。
以前は起きた状態でエコーをするのは大変だったけど、今日は落ち着いて受けられた。

カテーテル検査が決まる

来月は10月。前回の手術から10ヶ月になる。
前のカテーテル検査から半年経ったので、心臓と血管の確認のためにカテーテル検査を行うことになった。
ただ、最後の手術であるフォンタン手術の直接的な評価にはつながらないだろうと釘をさされてしまった。

はる君は根治手術を受けられるのか、それとも80%の酸素飽和度でずっと生きていくのか。
どんな結末になっても受け入れると決めてはいるけど、口で言うほど簡単じゃないんだよね。

10月中旬から感染リスクを回避するために基本的には家にこもります。がんばるぞい。

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楽しいリハビリの1ページ

プレパレーション

プレパレーションは、入院、検査、処置、手術などの診療を受ける子供に対して心の準備をさせ、ストレスを軽減させるために行われる事前説明やリハーサルのことである。
kotobank.jpより引用

この言葉を知ったきっかけは何だったかな。
大人だって自分がこれからどんな治療を受けるのか、痛みはあるのか、いつ終わるのか、どんな効果があるのかを知らされないなんて不安だよね。

8月の終わりから言語能力が上がったのを実感するようになってきた。
自らしゃべる能力だけではなく、こちらの言葉を理解する力もついてきた。
「これから行う処置を、自分にわかるように教えてもらうこと」は子どもの権利だ。

はる君が心臓の治療を受けている病院ではプレパラーションを行っている。
次回の入院の時に、IC*2に同席させてもらうか、可能であればプレパラーションをお願いしたいと思う。
痛い思いをするのも、怖い思いをするのも、はる君なんだから。

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表情が豊かになった。

*1:略称SpO2。血の中に含まれる酸素の値。正常値は健康な人なら100〜99%、はる君の目標値は80%

*2:インフォームド・コンセントの略。医療者から患者に十分な情報を与えて納得したうえで同意するための説明のこと。