夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

退院しました!(2019/04/06)

退院しました!

脳膿瘍による入院をしてから、ちょうど108日目に退院しました。
やっぱりおうちはいいね。
でも忙しくて、ぜんぜんスマホにもPCにも触れず、更新が遅くなってしまいました。


入院中のことダイジェスト

救急搬送~

はる君がけいれんをはじめ、救急搬送されたのが2018/12/20だった。
www.calmin.org

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深夜、病院に向かって車を走らせた。
この時に見せてもらったMRI写真、いま見ても胸がつまる。
最悪の状況を想像して恐ろしかった気持ちを思い出すからだ。


救急搬送直前後は座ることができていた。

転院~ICU~一般小児病棟


抗けいれん薬でけいれんは止まっていたものの、治療に支障があるためずっと身体抑制を受けていた。
身体抑制は本当にきつく、はる君は起きている間は泣き叫んでいた。
ご飯も食べられず、鼻から胃へ通した管で栄養を摂り、拘束が解けてからもおすわりができなくなっていた。

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付き添い入院がはじまってからは、次第に情緒も落ち着き、ご飯も口から摂れるようになった。

リハビリ

今回の入院できつかったのは、病棟のプレイルームが感染防止のために使えなかったことだ。
おすわりもできず、毎日iPadとテレビで時間が過ぎるのをただ待っていた。

病状が落ち着いてきたので、リハビリが受けられないかと相談すると、すんなりと要望が通った。
もっと早く言っておけばよかった~。


リハビリの効果はすばらしく、すぐにはる君はおすわりを思い出した。
(脳膿瘍の治療が効果があったことも大きい)

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つかまり立ちが出来るまではあっという間だった。

MRI検査


MRI検査(磁気を利用した撮影方法)はCTやレントゲン(どちらも放射線を利用した撮影方法)と違って結構時間がかかる。
造影剤をあまり頻繁に使うことは避けるほうが良いとされているが、脳膿瘍の治療なら仕方がない。

ベッドでの遊び

遊びたい盛りの二歳児がプレイルーム使えないの本当に大変だったよ……。
病棟には保育士さんがおり、ベッドサイドまできて遊んでくれたり、簡単な工作を教えてくれたりした。

積木、お絵かき、おままごと、車……。
持ち込んだおもちゃと、ほしい物リストから送っていただいたおもちゃで毎日楽しくあそんだ。

ベッドサイドで子どもと遊ぶネタをもっと作っておかなきゃなあ。

お借りしたバギーでおさんぽ


リハビリの先生が頑丈なバギーを貸してくれてからは、病棟をぐるぐる散歩した。
はる君はベッドから離れられて、わたしは日頃の運動不足を解消できて一石二鳥!

ほんの一日だったけど、お外に出ることもできた。

悩みとか


・酸素のカニューラ(管)、・点滴の管、・酸素飽和度を計測する器具の三点を常時つけていないといけないのが大変だった。
特に入院生活後半になってくると、はる君の活動量が増えたことで絡まりも激しく、より頻繁になった。

付き添い者はベッドサイドでの飲食禁止だったり、シャワー室が有料で遠かったり、食べるものや寝具代、テレビカード代など、こまごました出費がかさむのもストレスだった。

最後の一日

2019/04/06

前日は自宅に戻っていたので、朝イチで車で病院に迎えに行く。
土曜日ということもあってか、病棟はいつもより静かな気もした。
昨日の早朝に、右手に入れていた点滴が漏れて使えなくなってしまい、点滴を抜いたので快適。

最後の病状説明


一番右が最新のMRI写真で、まだ痕跡のようなものが見えるのがわかる。
病状説明をしてくれたのは脳神経外科の先生で、脳神経外科的にはもう退院しても良いという判断は変わらないようで、自信を感じさせる話し方に安心した。

Q.生活の上でなにか気をつけることはありますか?外出してもかまいませんか?
A.心臓のことで言われていること以外は、普通に日常生活を送って良い。つまり、一般的な注意(人混み、特に子どもが多く集まる場所を避けるなど)でよい。

よかった。療育園にも、こばと園(台東区にある心臓病児の保育施設)にも行けそう。

さよなら!

3ヶ月も過ごした病院を去るのは、ちょっと名残惜しいような……いやいや、もう長期入院は当分いや。

はる君も頑張ったけど、一日4回の抗生剤の点滴や日常のケアをやってくれていた看護師さんも大変だっただろうに……。
かわいい、かわいいと褒めてくださってありがとうございました。
脳神経外科の先生、感染症科の先生、循環器科の先生、小児総合診療部の先生、きめ細かくはる君の体調を診てくれてありがとうございました。


桜並木をすり抜けて帰宅。
はる君は車に乗ったらすぐに眠ってしまい、家に着くまで目を覚まさなかった。

帰宅後はささやかな退院祝いパーティーを開いた。玉子以外のお寿司をはじめて食べたね、はる君。玉子はシャリとネタをバラバラにして小声で「あー、おにぎりかー」とつぶやいていた。
夕飯の後は3ヶ月ぶりのお風呂。
はる君は元々お風呂が(というか水が)大好きだから、久しぶりの水遊びを十分楽しんだ。
歯磨きをして布団に入ると、昼寝が浅かったのもあって、あっという間に寝た。

まだ少しの不安は残っているけど、日常生活に戻ります。
お風呂に入れたり、点滴や酸素飽和度のアラートに悩まされないで眠れるのがこんなに嬉しいとは思いませんでした。

入院中は多くの方々に応援してもらい、励まされていました。おかげでがんばる事ができたのだと思います。

心から感謝しています。
ありがとうございました。