夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

MRI検査入院(2019/04)

MRI検査入院

2019/04/18

ちょうど2週間前のMRI検査で、膿瘍はわずかな痕跡を残すまでになって、はる君は退院した。
万が一きょうの検査で膿瘍が拡大しているようなことがあれば、また長期間治療をやり直すことになるかも……。

気になるのは、2日前に便秘を解消してから機嫌が悪いように感じること。
気のせいならいいんだけどね。

8:50 病院着

朝からバタバタしてしまい、薬を持っていくのを忘れてしまった。

9:20 入院前検査

検査といっても身長体重の計測と、感染症に関する質問に答えるだけ。
身長体重は、ちょうど昨日に療育で測ってもらった値をそのまま使った。
体重は2週間前より減っている。

9:30 病棟入り

前回とは違う小児病棟に入院になった。
検査入院だけだからかな?

9:50 各種同意書提出

入院前検査のとき、MRI検査とそれに伴う鎮静についての説明を受けた。
検査のリスク、鎮静のリスクも聞いて、同意書にサインをして提出した。

11:00 寝る

朝5時台に起きたので、へんな時間に寝てしまった!
慌てて起こすが、だめ。起きない。

11:40 ライン取り

眠っている状態でて連れていかれ、涙目で帰ってきた。
何度も見たこの光景、感覚が麻痺しそうになるけど、毎回痛くて怖い思いをさせてすまないと思う。

12:05 トリクロ

はる君の苦手な鎮静剤、トリクロリールシロップをむりやり飲ませる。
次回からエスクレ(座薬)にしてもらおうかな……。
最初こそ怒っていたが、すぐに目つきがトロンとしてきた。眠かったんだよね。

12:35 トリクロ

2回目のトリクロ。
この時点ではまだ起きていて、すんごい抵抗した。そりゃあそうだよね。

12:45 寝る

やっと目をつぶってくれた。
ナースコールで看護師さんを呼ぶと、その後すぐにMRI室に呼ばれた。

13:00 MRI室到着

じゃあ、はる君、いってらっしゃい!
いい知らせを待ってるよ。

14:05 戻り

思ったより時間がかかった。
トリクロだけでは鎮静が不十分だったそうで、ミダゾラムという鎮静薬も使ったからだろう。
揺すっても起きそうにないので、自然に目がさめるまで待とう。

15:50 起きる

全然起きないので、上体を起こして目を覚まさせた。
喉がすごく乾いたらしく、起きてからの第一声は「チャ(=お茶ちょうだい)」だった。
鎮静明けは、水分を試しに飲んでみて、むせがないか確認してからご飯の再開になる。

試し飲みのあと、おやつの手作りクッキーをゆっくりゆっくり美味しそうにかじっていた。

検査結果はどうなったろう。
ざっくりとした結果なら夕方の回診の時に聞けるらしい。

16:50 回診

脳神経外科の先生の回診がきた。

「わずかに痕跡はありますが、まあ、大丈夫でしょう」
とのお言葉をいただいた。
よ、よかった〜。

  • 次回のフォローアップは1ヶ月後に(まだあるのねー)
  • 写真を見ながらの詳しい病状説明は明日行う
  • 予定通り、明日の午前中に退院できる

【明日のわたしへ】

  • 抗けいれん薬イーケプラはいつまで飲むのか先生に確認すること

はぁ〜、よかったよかった、明日帰れるね……
で終わってくれればよかったんだけど、この後気になることが起こる。

18:00 夕食後の異変

夕食を7割ほど食べたあと、SpO2*1が低下し始め、70%あたりをうろうろするようになってしまった。
はる君の場合には80%前後が望ましいので、良くない傾向だ。

SpO2を計測する機械のセンサーに問題があるかもしれない、と新品のセンサーに交換したが値は変わらず。
70%を切るとアラートがけたたましく鳴ってしまうので、モニターをにらみながらいつでも消音ボタンを押せるように指をかける。

受け持ちの看護師さんが夜間当直の先生を呼んでくれた。
はる君の機嫌は悪くない。
診察している間も、iPadで再生したパプリカを見ながら歌い踊っていた。
熱はなく、脈拍や血圧も異常がない。
手足が氷のように冷えて汗ばむと心不全の兆候だが、手足はあたたかい。
一旦、酸素流量を0.5Lから1Lに変更して様子を見ることになった。
(酸素流量を1Lにしたのに、あまり数値は改善されなかった)

病棟に来てからプレイルームで遊べないことが判明したので(ずっと前に検出されたMRSAのためだそう)、売店で買った幼児向け雑誌で一緒に遊んだ。

はる君、どうした。戸惑ってしまう。
最近、少し機嫌が悪い気がしたのは関係あるだろうか。
低酸素血症がこんなに急激に進行することってあるんだろうか。
心配で仕方ないけど、ここは病院だから、何かあった時でも安心だ。


心臓か肺どちらか、あるいは両方に何かが起こっているんだろうか。
心臓の外来は来週になる。それまで待っていられるだろうか。

去年の年末、フォンタン手術が可能という結論に至ったけど、あれから4ヶ月経った。
たぶん、これから再評価が必要になるだろう。
またカテーテル検査かな。
手術に比べると侵襲が少ない(≒身体への負担が軽い)とは言え、レントゲンやMRIなどの検査に比べると危険性は高い。

一緒にがんばってきたお友達はみんな順調にフォンタン手術に進めて、酸素のいらない生活になったり、爪先がピンク色になってたりして、うれしいんだけど、うらやましい。


はっきり言うとツラい。
けどまあ、こうしてウェブでくだを巻くくらい許してほしい。
はる君の前では笑顔でいるために、こうして心を言葉に置き換える作業は必要だから。
うらやましいけど、うれしいのもまた本当で、その気持ちに嘘はない。

明日の朝起きたら、何事もなかったように酸素飽和度が上がっていますように。

パプリカ

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げんき 2019年 05 月号 [雑誌]

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そこそこ重みもあり、おままごとセットでは見かけない感じ

*1:酸素飽和度。血液の中に含まれる酸素の値。健康な人なら100〜99%で、はる君は80%前後