夜明けの心臓

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

通院記録(2018/11)【心臓病児の生活】

10月はカテーテル検査で入院したため外来はなし。
と言っても、退院したのは10/31だからまだ2週間も経っていないけど……。

定期通院・11月

2018/11/09

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診察前検査

心電図

www.calmin.org
前回は言い聞かせが功を奏して、スムーズに検査ができたが、今回はまた号泣してしまった。
以前までおねえさんが検査してくれたのが、おにいさんになったからなのか、車中で昼寝をしなかったので機嫌が悪かったのか……。

体に貼る心電図のセンサーが不快なのかもしれない。
家で心電図のおもちゃを作って練習してみる。
おうちプレパレーション。

レントゲン

レントゲンで泣かなかったことはない。
病室に来てくれるポータブルのX線撮影装置の時は泣かないこともあるけど、親と離れて、動かないように固定されるのは怖いんだろう。

撮影が無事に終わって迎えに行ったら、はる君が「きをつけ」の姿勢、直立不動で泣いていたのであまりのシュールさに笑った。
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わたしの拙いイラストだといまいち面白さが伝わらないが。

酸素飽和度

SpO2*1…79%。
可もなく非もなく。

体重
体重 9460g

心疾患児の10kgの壁は厚い、とよく言われる。
まあ、ほとんど食べられない状況から病院食を完食するほどまで回復したから、十分十分。
焦らなくていいのだ。

……まあ、2歳半で9.5kgは-2SD(SDは標準からの偏差を示す値)、普通から大きくかけ離れた体重だ。

ご高齢の方向けの栄養補助食品があるので、たまに飲ませている。
(本来乳幼児向けの商品ではないので、長期にわたって服用するのは避け、また、あらかじめ医師に相談してください)

メイバランスのバリエーションにはアイスクリームがあり、生協でいつでも注文できて比較的安価なのでお風呂上がりによく食べる。
味は一般的なアイスと変わらず、とてもおいしい。
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診察室にて

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診察室はこんな感じ。
広い机にはぬいぐるみが1/3を占めるほど大量に並んでいる。その他に院内システム用のPC。
診察台の脇には心臓エコーの装置がある。

診察前検査の結果は良好で、ワーファリン*2の効きもokとのこと。

結論

今回は前回のカテーテル検査入院の結果をもとに、フォンタン手術の可否を伝えてもらう大切な日だった。
個別の案件を、内科小児科医と外科医とで審議して出た結論はフォンタン手術は可能(開窓のフォンタン)というものだった。

ただし、先生方からは様々な意見が出て、少し意見が割れたとも聞いた。
前回のフォンタン手術がテイクダウン(=一つ前の状態へやりなおし)になったことが関係している。

  • 去年のフォンタン手術時は肺動静脈瘻が悪化していた
  • 肺の状態は前回より良い
  • 血液が固まりやすい体質の可能性がある
  • 少数ながら、風邪の危険もある真冬の手術ではなく、春先まで待機してもよいという意見もあった
  • しかし、現状がベストの状態であるという可能性もあり、待機することで手術が難しくなるということも否定できない

はる君のケースは今回のカンファレンスで一番長く話し合われたと聞き、再度セカンドオピニオンを受けることに決めた。


今回が最後の手術になればいい。
心臓の負担が今より減ったら、もっと体が楽になって、もっとご飯をたくさん食べられるよ。
そして、いっぱい遊ぼう。
きっともうすぐ歩けるよ。


帰ろうとしたが、はる君は診察台を指差して「エコー検査、して!」と服をまくり上げ一所懸命訴えるので、根負けしてエコーもしてもらった。

心臓は元気に動いていた。

*1:酸素飽和度。血の中に含まれる酸素の値。正常値は健康な人なら100〜99%、はる君の目標値は80%

*2:血液を固まりにくくする薬